平成23年度懐徳堂古典講座 -基本コース-
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- 文化・芸術

享保9年(1724)、大坂に生まれた、学問所”懐徳堂”は町人文化の知財センターとして大きな足跡を残しました。その精神を受け継ぎ、懐徳堂記念会は皆様のご支援を受け、各種の講演・講座等を通じ市民文化の発展に努めております。一人で読むのに少し難しい内外の古典作品を歴史的・文化的背景の中で、じっくり読み解く好評講座です。是非ご参加ください。
カテゴリ | 文化・芸術 |
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日時 |
2011年4月6日(水)から2011年12月22日(木) |
会場 | 大阪大学中之島センター、大阪市立総合生涯学習センター 大阪駅前第2ビル |
主催 | (財)懐徳堂記念会 |
後援等 | 共催:大阪大学文学研究科、協力:大阪大学21世紀懐徳堂、協賛:大阪市立総合生涯学習センター |
申し込み窓口 |
(財)懐徳堂記念会事務局 http://www.let.osaka-u.ac.jp/kaitokudo/event/index.html#koten |
基本コース
●中之島会場( 大阪大学中之島センター )( 会場地図 )
〔A-1〕源氏物語の女君たち
(3階 多目的室2 ※7/12のみ2階 講義室1 )
(講師:大阪大学文学研究科教授 加藤洋介)
源氏物語の世界を動かしているのは、光源氏や薫・匂宮といった男君たちであるように見えます。こうした見方を逆転させて、女君たちの側から物語世界を捉え直すことによって、源氏物語の新たな魅力を探りたいというのが、今回の目的です。源氏物語は父の遺言によって帝へ出仕した桐壺更衣の物語から始まり、藤壺に魅了されている光源氏がやがて紫上を見出す物語へと展開していきます。仏道に赴く薫を現世に引き留めているのは、大君・中君・浮舟といった宇治の女君たちであったのです。当時の女性たちをめぐる環境や生活にも目を配りながら、源氏物語の作品世界を読み味わっていただきたいと思います。
〔A-2〕「演出」から考える「能という演劇」
(3階 多目的室2)
(講師:国際高等研究所副所長・大阪大学名誉教授 天野文雄)
これまで、「世阿弥の生涯」「世阿弥の能を読む」「能の復活上演(復曲)を考える」というテーマで、能についての話をしてきましたが、今回は「演出」に焦点をあて、現行各流儀の違いや、時代による違いの意味を考えながら、「能という演劇」を読解してゆくことにします。できれば、本物の舞台と連動させたいと考えています。
●梅田会場(大阪市立総合生涯学習センター 大阪駅前第2ビル)( 会場地図 )
〔B-1〕荘子と列子
(5階 第1研修室)
(講師:愛知教育大学名誉教授・皇學館大学名誉教授 野村茂夫)
過去三年にわたり、中国戦国時代の諸子百家のうち道家の「老子」と「荘子」とを読みました。平成23年度は道家の仕上げとして「荘子」のうち残された外篇の後半と雑篇、さらに同じ道家に属する「列子」を読みます。
「荘子」のこれから読む諸篇は、今までに読んだ内篇の万物斉同・無為自然の主張を継承すると共に、さらに多様に変化発展させています。そこには常識的価値観をくつがえす痛烈な批判精神が満ちあふれています。また思想をわかりやすく伝えるための多くの説話は、すぐれた短篇小説のような味があります。清虚をたっとぶとされる「列子」は、同じ道家でも新しい独自の思想を展開しており、その説話は無類の清新な面白さがあります。
〔C-1〕論語を読む
(5階 第1研修室)
(講師:大阪教育大学教育学部教授 佐藤一好)
古典としての『論語』の魅力を、毎回、①思想、②絵画、③文学という三つの観点から講じます。①は『論語』の思想に関するオーソドックスな話です。②は『論語』に基づく絵画、例えば『聖蹟図』(孔子画伝)を取り上げます。③は『論語』と文学(笑話や言葉遊びを含む)との関係、例えば谷崎潤一郎『麒麟』や中島敦『弟子』をめぐる話です。『論語』の世界は多様です。その魅力を、時には真剣に、時には笑いを交えながら、多角的にお伝えできればと思っています。
〔C-2〕中国の史書を読む
(5階 第1研修室)
(講師:大阪大学大学院文学研究科教授 高橋文治)
私たちは古くから中国の歴史に馴染んできました。漢の建国へとむかう攻防のなかで、項羽が「剣は一人の敵、学ぶに足らず」と述べ、「虞や 虞や なんぢをいかんせん」と詠ったことは、まるで自国の出来事のように親しい逸話です。それは他でもない、中国の歴史がさまざまな波乱に満ち、その波乱を歴史家たちが人間ドラマとして描き、その人間ドラマを我々が古典として読み続けてきたからです。中国の史書は単なる歴史書ではありません。私たちにとってかけがえのない古典であり文学です。その古典文学を、「漢文という原文」にたちかえってもう一度鑑賞しなおしてみるのが本講座の目的です。今年は『史記』の中から伝を選読します。
講座の詳細等は チラシ (PDF/1.6MB)をご覧ください。
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〈受講料〉 全5回分 一般16,000円、会員10,000円(別途年会費3,000円必要) |
〈お申込方法〉
懐徳堂記念会事務局まで御連絡ください。
電話・ハガキ・FAX・メール何でも結構です。
既に定員に達した講座につきましては、お断りする場合があります。その旨ご了承ください。