地域研究のだまし絵 ― 「グローバル化」後に「地域」への眼差しを再考する
- その他

「グローバル化」という言葉は、私たちが研究対象とする「地域」が普遍的で自明な単位でないことに気づかせてくれた。しかし、それはただ「地域」を地球という次元に置き換えて「地域」への眼差しを問い直せばことたりるといった次元の問題ではもちろんない。「グローバル化」という言葉は、近代以降の学知が依拠してきた「地域」を認識する枠組みがある種のだまし絵として描かれてきたいことを明らかにしている。 本シンポジウムでは、「地域」認識の枠組みそのものを再考するうえでの有力なヒントを含む4つの研究を手がかりに、近代的な「地域」認識の枠組みを一方では現在と過去の対比から、他方では見る者と見られる者の対比から相対化し、それを取り去った後に見えてくる「地域」への眼差しのあり方(あるいはもう一つのだまし絵)について何らかの展望を得たいと考えている。
カテゴリ | その他 |
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日時 |
2011年11月4日(金)
15時30分から19時00分まで
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会場 | 大阪大学文系総合研究棟301講義室 |
主催 | 大阪大学グローバルコラボレーションセンター(GLOCOL)、大阪大学世界言語研究センター、地域研究コンソーシアム(JCAS)、新学術領域研究「国家の輪郭と越境」 |
問い合わせ先 |
大阪大学グローバルコラボレーションセンター http://www.glocol.osaka-u.ac.jp/research/111104.html |
参加費無料、事前申し込み不要です。お気軽にご参加ください。
●プログラム
(趣旨説明と第1報告)
古谷大輔(大阪大学世界言語研究センター准教授)
地域像の「北欧」的紡ぎ方 ― 地域認識をめぐる座標軸の歴史的変遷
(第2報告)
齋藤 剛(神戸大学大学院国際文化学研究科准教授)
「非境界型世界」という視座から「地域」を再考する ― 中東に生きる人々に学ぶ「地域」の捉え方
(第3報告)
山根 聡(大阪大学世界言語研究センター教授)
南アジアのムスリムが描く地域像 ― 国家、地域、ネットワーク
(第4報告)
床呂郁哉(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所准教授)
「グローバル/ローカル」を問い直す ― スールー海域世界から見た複数のグローバリゼーション
(司会)宮原 曉(大阪大学グローバルコラボレーションセンター准教授)
(ディスカッサント)
中川 理(大阪大学グローバルコラボレーションセンター特任准教授)
村上忠良(大阪大学世界言語研究センター准教授)