ワークショップ「水資源をめぐる国家間での係争と協調」

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ワークショップ「水資源をめぐる国家間での係争と協調」

流域内に複数の国家の領土が存在するいくつかの国際流域では,古来より流域国間での係争が生じている.国際流域の水資源を巡る流域国間の関係は,水資源が逼迫するに伴い,緊張したものになることが予想される.著名人の中にも,21世紀には「水を巡る戦争」が起きるのではないかと予言した人が居る.その背景には,中東では水資源が一国あるいは地域の安全保障と密接に関連しているという事実がある.また,水資源が逼迫している乾燥地や半乾燥地に位置する国際流域では,流域国間の係争が深刻化する可能性が高い.

カテゴリ その他
日時 2011年1月25日(火) 14時00分から16時00分まで
会場 大阪大学先端科学イノベーションセンター A棟1Fセミナー室(吹田キャンパス)
主催 大阪大学グローバルコラボレーションセンター共同研究「チベットに源を発する国際河川流域の水資源保全と地域の持続性に関する基礎研究とネットワーク構築」、大阪大学環境イノベーションセンター
問い合わせ先 大阪大学グローバルコラボレーションセンター
http://www.glocol.osaka-u.ac.jp/research/110125.html

水資源をめぐる国家間での係争と協調

講師:中山幹康(東京大学・大学院新領域創成科学研究科国際協力学専攻 教授)

国際流域では,上流国の横暴を下流国が批判するという事例が古くから散見される.

しかし,多くの国際流域で,流域国間での社会経済的な交流が進展している現在に於いては,上流国は常に下流国に対して非妥協的であるという図式が成立しなくなっており,以前には期待出来なかった流域国間での協調が,幾つかの国際流域で実現する可能性がある.国際連合を含む国際機関は,流域国に係争が生じた場合にそれを解決する為のメカニズムとして機能することが期待されているが,越境環境影響評価に関する幾つかの国際流域での最近の進捗や,国際司法裁判所がウルグアイ川での係争に対して示した判断などを概観すると,むしろ,流域国が協調するための枠組みをつくる上で重要な役割を果たしている.

● プログラム
14:00-14:45 講演(中山教授)
14:45-15:00 質疑応答
15:00-15:10 共同研究趣旨説明
15:10-16:00 討論


● 講師略歴: 中山幹康 教授
1986: 東京大学 大学院農学系研究科博士課程修了(農学博士)
1986: 国際連合環境計画(在ナイロビ・ケニア)専門職員
1989: 宇都宮大学・農学部農業開発工学科・助教授
1994: 世界銀行(在ワシントンDC・米国)中東・アフリカ局「水資源管理専門家」
1999: 東京農工大学・大学院連合農学研究科・教授
2004: 東京大学・大学院新領域創成科学研究科 国際協力学専攻 教授(現在に至る)

参加費無料・事前申し込み不要です。ご興味のある方はぜひご参加ください。

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