アフリカの教育と開発 ― 小学校就学の意味と価値
- 教育・学校
●日 時:2010年7月7日(水)16:30~ ●場 所:大阪大学人間科学研究科東館404講義室(吹田キャンパス) ●講 師:澤村信英教授(人間科学研究科グローバル人間学専攻) ●参 加:無料・事前申し込み不要 ●主 催:大阪大学グローバルコラボレーションセンター
| カテゴリ | 教育・学校 |
|---|---|
| 日時 |
2010年7月7日(水)から2010年7月25日(日) |
| 会場 | 大阪大学人間科学研究科東館404講義室(吹田キャンパス) |
| 主催 | 大阪大学グローバルコラボレーションセンター |
| 問い合わせ先 |
大阪大学グローバルコラボレーションセンター http://www.glocol.osaka-u.ac.jp/research/100707.html |
初等教育の普遍化(完全普及)は、ダカール行動枠組み(2000年)やミレニアム開発目標にあるように、2015年までに達成すべき国際社会共通の開発課題である。なかでもアフリカ(サブサハラ)地域は、アジアなどの他の発展途上地域に比べ就学率が低位にあることに加え、国内での地域間/男女間の格差など、解決しなければならない課題が多い。そのような国際目標にリンクする形で、初等教育普遍化はアフリカ諸国の国家目標になり、その達成のために国際的支援が行われている。
しかし、これまでの議論や問題分析は、行政(供給者)側からの視点に偏っており、学校現場や子どもの声を積極的に聞こうとはしてこなかった。就学すること自体が目的化してしまっている。行政側からすれば、学校経営の問題や教員のモラルの低さは、政策がうまく実行できない言い訳に使ってきた。実際に就学する子どもや保護者の視点、あるいは農村コミュニティから見た学校のあり方などには、関心が寄せられてこなかった。
本セミナーでは、まずアフリカ諸国、特にケニアの教育開発の現状や課題をマクロな量的データから把握した上で、学校現場のミクロな事例から小学校へ行くことの意味や役割、価値について、それぞれの社会的文脈性の中で考察する。十分ではないが、子どもを取りまく現実社会に寄り添いながら、就学の実態について生活感をもって描き出すことを試みる。
講師紹介:澤村信英大阪大学大学院人間科学研究科グローバル人間学専攻・教授。博士(人間科学)。専門は国際教育開発研究およびアフリカ教育研究。著作として Challenges of Quality Education in Sub-Saharan African Countries (2010, Nova Science Publishers)、『教育開発国際協力研究の展開:EFA(万人のための教育)達成に向けた実践と課題』(2008,明石書店)などがある。