Handai-Asahi中之島塾2015.10-12

「Handai‐Asahi中之島塾」は、2004年に大阪大学中之島センターが中之島の地に誕生したのを機に設けられた、朝日カルチャーセンターと大阪大学との共同講座です。朝日カルチャーセンターによる運営で、大阪大学が取り組んでいる研究の成果をわかりやすく紹介します。文化、歴史、芸術、理学、工学、医療など大阪大学が有している様々な分野の講師が、時には旬の話題のテーマなども取り上げます。3ヶ月ごとにテーマと講師を選定し、受講生を募集しております。

こちらのページは2015年10月期に開催された講座の一覧です。

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Handai-Asahi中之島塾2015年10月〜12月期

睡眠を科学する　〜よりよい睡眠をとるために

足立浩祥（大阪大学保健センター准教授）

2015年10月21日（木）13:30〜15:00

社会生活の24 時間化に伴う昼夜の区別のない光環境などにより、人間本来の生活リズムからかけ離れた不規則な生活をしている人が増え、多くの人が睡眠の質の低下を招きやすい状態になっています。長期間続く不眠、睡眠不足は、精神にも身体にもトラブルを引き起こす原因になります。講座では本来だれもが知っておくべき睡眠と覚醒に関する基礎知識と科学的な根拠をお伝えします。みなさんご自身で実際にその知識を用い、睡眠健康を高めていただければと思います。

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うっかりミスはなぜ起きる？　〜安全と失敗の心理学

臼井　伸之介（大阪大学大学院人間科学研究科教授）

2015年11月7日（土）10:30〜12:00

私たちは出来ればミスをしたくないのに、ついしてしまうことがあります。人はなぜミスをするのでしょうか？　ついうっかりとしか言いようのないミスでも、そこには理由があります。演者が開発したエラー体験システムを紹介しながら、人は誰でも間違えること、また注意力だけではミスは防げないことをお話しします。ミスの発生メカニズムとその防止策についても、認知心理学の知見からわかりやすく解説します。

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唾液の機能とドライマウスに対する口腔ケア

阪井　丘芳（大阪大学大学院歯学研究科教授）

2015年11月28日（土）10:30〜12:00

我々は誤嚥性肺炎予備軍として、ドライマウス（口腔乾燥症）患者の口腔ケア活動を行っています。一般的にドライマウス患者は健常者と比較して、口腔内の汚れがとれにくく、肺炎のリスクが高いと言われています。実際に気道に問題が生じる様子を示し、唾液の機能と肺炎予防との関連についてわかりやすく解説します。みなさんには、口臭や歯周病の予防をめざした唾液腺マッサージもマスターしていただきます。

金剛仏きらきらし　〜いにしえの技にせまる

藤岡　穣（大阪大学大学院文学研究科教授）

2015年11月28日（土）13:30〜15:00

金銅仏とはブロンズ製の金色に輝く仏像です。中国から韓半島や日本に仏教が伝播した際、礼拝像として伝えられたのも多くは金銅仏でした。金銅仏はブロンズを溶かして型に流し込む「鋳造」で作られます。ただ、その技法には謎が多く、また持ち運びが容易なため制作地についてもしばしば見解が分かれます。科学的調査を駆使した近年の金銅仏研究に基づき、技法や制作地、さらには真贋（しんがん）問題について新知見をご紹介します。

自閉スペクトラム症の視覚世界を体験

長井　志江（大阪大学大学院工学研究科特任准教授）

2015年12月19日（土）10:30〜12:00

自閉スペクトラム症は、従来、社会的能力の問題と考えられてきましたが、近年の研究により、その原因が知覚過敏や鈍麻といった感覚・運動レベルにあることが指摘されています。本講座では、自閉スペクトラム症の特異なものの見え方を知り、体験していただくことで、なぜ彼らがコミュニケーションに問題を抱えているのか、そして、どうしたら当事者にとって真に役立つ支援ができるのかを考えます。